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【2024/11/23 01:09 】 |
「ドラッカーと会計の話をしよう」
「ドラッカーと会計の話をしよう」




最近何かと流行りのドラッカー本。

この本は、会社の会計と利益に焦点を当てて、ストーリー仕立てで噛み砕いて説明しています。

小さなイタリアンレストランを経営している純一。
年商1兆円の小売りチェーンの創業者、西園寺。
成田発ロサンゼルス行きの飛行機で偶然隣に座った2人が、フライトの間に交わす会話。
会社の目的とは何か、利益とは何なのか。
レストランの経営に苦しんでいる純一(と読者)に、西園寺がドラッカーのエッセンスを教える形で話は進みます。




純一の経営するレストランは、黒字であるにもかかわらず、資金繰りに苦しんでいます。
利益とは何なのか。
ドラッカーは、「利益というものは存在しない」と言い切ります。
存在するものは、「儲け」である。
利益と儲けはどう違うのか。

利益とは、その会計年度でむりやり区切って算出した、いわば「作られた数字」です。
会計を学ぶ2年生であれば、誰でも数字をいじることができてしまう。
儲けとは、稼いだ現金、つまり「キャッシュフロー」です。
銀行口座にどれだけの現金が入っているか、ということです。



また、どこの会社でも心当たりのあるようなことが書いてあります。
--
売り上げが下がったからといって、トイレの石けんを買うのをやめたりしてはいけない。
好況だから予算を増額、不況だから減額というような場当たり的なことをするのではなく、
しっかりとしたマネジメントの判断で決定すべきである。
--


ほかにも興味深い事実がたくさん語られています。

もっともよい10%の商品が、全体の90%の売り上げを占めている。
逆に、90%のコストは、価値をうまない90%の活動に使われている。
管理可能な支出を増やすこと。
費用と資産は同じものであること。
キャッシュフローは未来を見ている。
利益は、過去を表しているにすぎない。


しかし、もっとも大事なのは以下ではないでしょうか。
--
利益は、顧客が製品を受け入れた時点で発生する。
消費者へのアフターサービスまで含めて、製品のコストとして捉えるべきである。
消費者が、その製品のコストをすべて負担している。
製品の値段は、コストでなく顧客が払えると考える値段に依って決まる。
--

大事なのは、会計には現れない、顧客の視点だというのです。
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【2010/12/19 16:16 】 | 書評 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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